[サマーウォーズ] 聖地「上田」訪問前に、読んでおきたいコミック (「花の慶次」「影武者徳川家康」)
今、信州上田といえば、映画「サマーウォーズ」。
ですが、上田といって忘れてはならないのが、戦国時代に天下に名を轟かせた、六文銭の真田父子(真田昌幸・幸村)。
「サマーウォーズ」を見て上田を訪問する際、より上田を楽しむために、ぜひ真田関連のコミックを読んでおくことをオススメします! 陣内家の門のモデルも、真田氏の名城、上田城がモデルになっていますからね。
「サマーウォーズ」と真田父子で、上田訪問の楽しさも倍増です!!
■ 花の慶次−雲のかなたに− (原作:隆慶一郎 / 作画:原哲夫)
私がオススメするのは、まず「花の慶次−雲のかなたに−」。
「だが、それがいい」という慶次のセリフで有名なこの作品ですが、漢(おとこ)の何たるかを教えてくれる、見事な作品です。 なにせ、男が惚れる漢(おとこ)、それこそが前田慶次ですからね。
この「花の慶次」には、真田昌幸・幸村父子がしっかり登場しています。 特に幸村は、作中の重要なキャラクターの一人です。
次にオススメするのが、「影武者徳川家康」。
「サマーウォーズ」内で何度も取り上げられる、上田合戦が登場しています。
この「影武者徳川家康」は意欲的な作品で、実は徳川家康は関ヶ原の戦いの序盤に暗殺されており、その後の指揮を取って関ヶ原の戦いを勝利に導き、その後、天下を徳川家のものとしたのは、実は家康の影武者ではなかったか、というストーリーで展開しています。
原作は、隆慶こと、隆慶一郎さん。 この「影武者徳川家康」で隆慶一郎さんのことを知ってから、氏の作品をいくつか読みました。 小説も実に楽しいのですが、個人的に大好きだったのが、「時代小説の愉しみ」。 これがいいんですよね。 今でも好きな作品です。
ちなみに「影武者徳川家康」のコミックは、でっぷり太っていたはずの徳川家康が、主人公補正ですらっとしたかっこいいおじ様になっています。 まぁ、太ったタヌキおやじの活躍よりは、かっこいいおじ様の方が、人気も出るってものですしね。
で、作中、徳川秀忠は主人公サイドに対する悪役として登場するわけですが、この秀忠がよせばいいのに百戦錬磨の真田昌幸に手を出して、すっかりやり込まれるのが上田合戦。 おかげで秀忠は、重要な会議に遅参する羽目になるわけです。 大軍をもってもみ潰そうとする秀忠相手に、少数の真田勢が徳川勢を翻弄する様は実に見事。 上田合戦に関するページ数は少ないですが、読んでおくと、楽しいと思います。
私はこの「影武者徳川家康」で上田合戦の話は知っていたので、「サマーウォーズ」で上田合戦の話が出てきたときも、「あぁ、あの時の」とすんなり理解できました。 コミックによる知識も、なかなか侮れませんよ。
「花の慶次−雲のかなたに−」と「影武者徳川家康」といった原哲夫作品で、真田昌幸のタヌキぶりと、真田幸村の純粋さ・凛々しさを知っておくと、上田訪問の魅力がグンと増すと思います。
小説では、もちろん、池波正太郎先生の「真田太平記」。 これは基本中の基本ということで。
上田には、池波正太郎真田太平記館がありますからね。 上田に行くなら、外せません。